女性ホルモンとリウマチ
2020年03月19日 22:46:12
膠原病やリウマチというと高齢者の病気のように感じられるかもしれませんが、実は産後に発症することが多い病気です。
これはリウマチだけに限らず、自己免疫疾患全般にも当てはまります。
なぜ女性に多いかというと女性ホルモンと関係があるからと考えられています。
女性ホルモンが直接病気を引き起こすわけではないですが、女性ホルモンは自己抗体の働きや、免疫反応を促すサイトカインを活性化させやすいと考えられています。
女性ホルモンのうち、卵胞ホルモンと入選刺激ホルモンにこのような働きがあると考えられています。
実際、リウマチは特に月経のある30~50代で発症しやすい病気です。
エストロゲンは閉経すると分泌されなくなるため関連性が考えられています。
リウマチは、産後授乳中に悪化する事もあるので注意が必要です。
女性がもつ妊娠、出産の機能も自己免疫疾患と関わりがあると考えられています。
妊娠中は、免疫の機能が抑えられます。これは男性の精子や胎児の細胞は、女性にとって一種の異物であり、これを非自己として排除しないように免疫系の働きが抑えられます。
一方、出産後には、この免疫抑制が元に戻りますが、急激に戻ると反動で免疫の働きが一気に高まり、自己免疫反応の過剰反応が起きやすく、自己免疫疾患を起こしやすいと考えられています。
妊娠、出産によるホルモンの揺らぎが大きく関係しているので、この時期に無理しすぎないように気をつけましょう。